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ジミー・スミス ライブ・イン '69
名門ジャズ・レーベル、ブルーノートの一時代を支えた“ジャズ・オルガン”のパイオニア、ジミー・スミスが登場!
バイオグラフィー |
収録日/1969年 収録場所/フランス・パリ |
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インタビュー映像: |
1956年2月、常にモダン・ジャズの先鋭的なサウンドを模索していたブルーノートのプロデューサー、アルフレッド・ライオンは噂に聞いたその男を観るため、ハーレムのクラブに足を運んだ。そこで彼は聴いたこともない全く新しいその強烈なサウンドに度肝を抜かれたのだった。その男はそれまで全くと言って良いほど商業音楽界に登場し得なかった楽器、ハモンド・オルガンを操っていた。両手、両足を使ってその楽器を見事に使いこなし、全身で音楽を叩き出すジミー・スミスのその迫力に、アルフレッドは興奮を抑え切れなかったそうだ。それがブルーノートの、いやジャズの新しいスターを見つけた瞬間であった。それほど、ジミー・スミスのオルガンを使ったジャズは異彩を放っていたのである。
その後、70年代に入るまで彼の人気と実力が衰えることはなかった。電気楽器でありながら、現在の進歩を遂げた電子キーボード楽器でさえも表現しきれないサウンドがそこにある。アコースティック楽器のようなダイナミズムを伴った、ジミー・スミスのオルガン・サウンドは現在も尚、新鮮だ。大音量のジャズやロック・サウンドが溢れた今、ジミー・スミスが当時巻き起こした嵐のような旋風を想像するにはいささか困難を要するかも知れないが、今こそ彼の、時にメローで、時にダイナミックなオルガン・ジャズは全ての音楽ファンにお勧めだ。
余談ではあるが、ジミー・スミスなくしてあの伝説的なロック・バンド、ディープ・パープルは存在し得なかったとさえいわれるほど、その後のポピュラー音楽界に莫大な影響力を与えたオルガン・プレイヤーなのである。
番組でお送りするのは、ジミー・スミスの絶頂期を捉えた、1969年パリで収録されたコンサート。このパフォーマンスでのカメラ・アングルはジミー・スミスの神がかり的な演奏テクニックを余す所なく捉え、そのサウンドの迫力を倍増させる効果を生み出している。
バンド編成は伝統的なジャズ・オルガン・トリオで、独特のベース音を含むオルガンをギターとドラムスが絶妙なアンサンブルで支える。そして、演奏曲目も幅広く、彼の得意曲で23分にも及ぶ“ザ・サーモン”をはじめ、“酒とバラの日々”、“アルフィー”、“サテン・ドール”、“ゴット・マイ・モージョー・ワーキング”など、お馴染みのナンバーを揃え観客を飽きさせない。ハモンド・オルガンをジャズのみならずポピュラー音楽の重要な楽器として広く普及させたオルガンの名人、ジミー・スミスの比類なき名演奏に、乞うご期待。
♪OA曲目/Sonnymoon For Two、Days Of Wine And Roses、The Sermon、Alfie、Satin Doll、Organ Grinder's Swing、Got My Mojo Working、See See Rider、A Funky Blues Called I Don't Know、My Romance、Satin Doll
ディスコグラフィー
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1.「ザ・チャンプ」(1956年録音) *ピーターさんの今月のお勧め |
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