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チェット・ベイカー ライブ イン ’64 & ’79
甘いマスクのトランペッター/ヴォーカリスト、チェット・ベイカーのライブをお届け!
収録日/1964年、1979年 収録場所/ベルギー、ノルウェー |
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今回のJAZZ FILEは甘いマスクとスマートなトランペット奏法、そして中性的な洒落たヴォーカルで絶大なる人気を誇ったトランペッター/ヴォーカリスト=チェット・ベイカーの1964年と1979年のヨーロッパにおけるライブ映像をお届けする。
チェット・ベイカーは1929年12月米国オクラホマ州に生まれた。13歳でトランペットを手にしてから1988年オランダのホテルの窓から謎の転落死に至るまで、まさに栄光と悲惨の波乱に満ちたミュージシャン人生だった。
1950年代前半、ウエスト・コースト・ジャズの全盛期にジェリー・マリガン・カルテットに参加し、米西海岸でスターとなる。その後、自身の名義で録音した「チェット・ベイカー・シングス」(1956年)は、リリカルな輝きを持つトランペットの音色と、退廃的とも言える香りを放つヴォーカルが評判を呼び、彼の個性を最も印象づける作品となる。
その後は、彼のジャズを真摯に受け止めるヨーロッパで多くの時間を過ごすが、ドラッグに溺れ、破滅型芸術家の典型として放浪の生涯を送るようになった。1966年以降、ドラッグや暴行事件の影響などで前歯を失いそのトランペッターとしての生命を失いかけたが、自身の努力で入れ歯による奏法を確立し立ち直ったというエピソードもある。1973年頃にアメリカの音楽仲間の手助けなどによりニューヨークで見事復活を遂げた。
今回ご紹介するのは、彼のトランペット人生の転機を挟む二つの時代を見、聴き比べることのできる貴重な映像記録。荒れた生活の中でも常に自己の音楽性を頑固に追求したその姿勢は、ジャズメンのプライドに溢れていたと言えるだろう。
♪OA曲目
Bye Bye Blackbird、Isn't It Romantic、Airegin、Blue Train、Five Years Ago、Love For Sale 他