UEFA EURO 2012TMサッカー欧州選手権、グループD第2試合は、ホスト国のウクライナとスウェーデンが対戦し、ウクライナが地元の英雄シェフチェンコの2ゴールで2‐1と勝利した。ウクライナは、これによりグループ首位となり、次節はフランスと対戦する。一方、後がなくなったスウェーデンは、次節のイングランド戦に挽回を期す。

試合は、両チームとも慎重な立ち上がりを見せる中、地元の声援を受けるウクライナが主導権を握り始める。この日、トップを張るシェフチェンコのすぐ下の位置に入ったヴォロニンが切れのある動きを見せ、シェフチェンコとの縦の関係が効果的に機能する。すると23分、右サイドを抜け出したシェフチェンコが決定機を迎えるが、シュートは惜しくも枠の外へ。対するスウェーデンは、トップ下に入ったイブラヒモヴィッチにボールを集めるが、運動量に勝るウクライナを相手に攻撃の形を作れない。
スコアレスのまま迎えた後半は、開始直後から積極的に攻め込むウクライナに対し、スウェーデンがラーションのサイド攻撃などで応戦した為、比較的オープンな展開になる。すると52分、そのラーションのクロスをDFがクリアし損ない、こぼれ球を拾ったシェルストレームが丁寧なグランダーのクロスを供給し、イブラヒモヴィッチがこれをクールに決めてスウェーデンが先制する。
しかし、直後の55分、ヤルモレンコのピンポイントクロスをシェフチェンコが豪快なダイビングヘッドで合わせ同点に追いつくと、61分には左CKからまたしてもシェフチェンコがニアに飛び込みヘディングでネットを揺らして逆転に成功する。
スウェーデンは同点にすべく、次々とフレッシュな選手を投入し、イブラヒモヴィッチの目の覚めるようなミドルシュートや、エルマンデルとのワンツーでウクライナゴールに迫るが、結局ウクライナが逃げ切り、地元の英雄が大観衆に勝ち点3をプレゼントする形になった。
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