The 56th GRAMMY AWARDS

第56回グラミー賞授賞式 生中継!グラミー賞ノミネーションコンサート 12/7(土)午前11:50[WOWOWプライム]

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Jun Ishizekiコラム

世界中のアーティストが受賞を夢見る、ミュージックアワードの最高峰・グラミー賞。
年末のノミネート発表から2月の授賞式まで、音楽に携わる人々を釘付けにする同賞だが、一般の人たちがその舞台の熱気に直接触れる機会は少ない。
今回、そんな夢の舞台グラミー賞について、ブラック・アイド・ピーズのアルバム「Elephunk」の録音とミックスを手がけ、グラミー賞のBest Engineered AlbumにノミネートされたLAベースのエンジニアJun Ishizeki氏が、自身の経験をまじえて語る。

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■思いがけずやってきた、グラミー賞へのノミネート

また今年も、グラミー賞の時期がやってきたね。実は僕も、2004年にノミネートされて授賞式に出席したことがあるんだ。僕がグラミー賞のBest Engineered Albumにノミネートされたのは、偶然の積み重ねによるものだった。
というのも、グラミー賞にノミネートされたブラック・アイド・ピーズ(以下、BEP)の「Elephunk」を手掛けた時、僕はまだハリウッドにあるレコード・プラント・スタジオのアシスタント・エンジニアだった。

たいていの場合、スタジオ収録の時はアーティストが専属のエンジニアを連れてくる。スタジオ所属のエンジニアを使う場合でも、経験と腕のあるエンジニアを指名することがほとんどで、当時の僕のようなアシスタントには、そう大物と仕事をするチャンスは来ない。

ところがある日、BEPがうちのスタジオで制作作業をすることになり、スタジオ所属の先輩エンジニアが担当するから、そのアシスタントをやれと言われた。それが、収録当日に先輩が風邪を引いて、急遽僕がメインのエンジニアに格上げって連絡が舞い込んだ。やるしかないから、数日間、彼らと一緒に録音からミックスまでガッツリやったよ。
そうしたら仲良くなって、結果、will.i.amに「君にちゃんとクレジットあげたいから、スタッフリストに名前書いてくれ」って言われて、気付いたら同アルバムのエンジニアとして名前が載っちゃったって感じだった。

ピンチヒッターとして数曲担当しただけだから、あれほどアルバムがヒットするとか(全世界で約9百万枚を販売)、グラミー賞にノミネートされるとか、全く予想していなかった。だから、ノミネーションは本当に驚きだったね。

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いつも通り仕事をしていたら、友達から「Junおめでとう!」って電話がかかってきて、「何が?」って。「お前知らないの?グラミーにノミネートされてるよ!」って。しかも、Best Engineered Albumと言えば、エンジニアにとっては最高の賞。「マジでー!?」って自分が一番驚いたよ(笑)。

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Photo:Getty Images、WireImage、FilmMagic、Getty Images for CMT
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