自身もDJとしてプレイし、お笑い界きっての音楽好きとして知られる(?)大谷ノブ彦(ダイノジ)。サブカルにも精通する彼の目を通してみた、グラミーの魅力と傾向とは?
[ 2013.1.16 ] 今年のグラミーはフォークとEDMのせめぎあい、時代の変化を目撃
■異国の文化を再評価し、尊敬と畏敬を払うアメリカ
アデルの大躍進に沸いた昨年のグラミー賞。パフォーマンスも、そしてそれを受け入れる米国の懐の深さも全てが興味深かった。
アカデミーはフランスで作られたハリウッドの無声映画への悠久「アーティスト」、グラミーはイギリスが生んだアメリカ音楽のルーツを体現化した“アデル”。ヨーロッパの回帰志向をアメリカは上手く取り入れ、自国でしっかりと再評価し、大衆化できてる事態にカルチャーの変わり目とスタンダードに対するしっかりとした尊敬と畏敬を持っているんだなと感じました。
やっぱりうらやましいもんですね、こういうのって。我々日本人も伝統的なもんに対してしかりとしたリスペクトを送らないと。
さて、今年のグラミー2013もこの傾向は続くもよう。なんと言っても今年はフォークとEDM(エレクトリックダンスミュージック)。この相対する価値観のせめぎあいかなと。これまたイギリスが生んだトラディショナルフォークバンドのマムフォード&サンズは今年僕が一番聴いたバンド。このフォークバンドが母国よりアメリカで大ヒットってのが面白い。
マムファードのヴォーカルはイギリスのお騒がせ女優キャリー・マリガンと結婚、更に大メジャーバンドになった。あんたはコールドプレイかって(笑)これからはロックのためにこういうニュース必要かもですね。
大谷 ノブ彦
(おおたに のぶひこ)
1972年6月8日生まれ。ご存知、お笑いコンビ『ダイノジ』のビッグボス。イベントオーガナイザーとして全国を精力的に飛び回り『ジャイアンナイト』を敢行しつつ、DJとしても各フェスでヘッドライナー級の盛り上がりを演出する、日本のトップDJのひとり。WOWOWではネット番組「ぷらすと」のMCをつとめ、さらにエンターテインメントの深淵を語りつくす論客としても活躍。
■ぷらすとホームページ
wowow.co.jp/plast
■大谷ノブ彦公式ツイッター
https://twitter.com/dnjbig
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