[ 2013.1.16 ] 今年のグラミーはフォークとEDMのせめぎあい、時代の変化を目撃
■大本命ブラックキーズとカミングアウトしたフランク・オーシャン
このカントリー・フォークはグラミーがずっと守り続け、しっかりと評価してきた部門。そこにテイラー・スウィフトみたいなアイコンができたことが、でかかったのかもなぁって。
10代、20代の支持で言ったらEDM、もちろんダンスミュージック部門はこれらが独占なんだけど、注目は来日公演も即完だったSkrillexかなと。本格派のダブステップシーンからやっかみが入るところなんか、シーンが活性してる証拠。2013年はアルバムも出るみたいで日本でも大ヒットするでしょうな。
あとはなんと言っても大本命のブラックキーズ。ロックバンドはちょっと不利かもしれないけど、彼らはそういう現状も含めてその立場を引き受けてくれる。全編リフから作ったようなグルーヴ感たっぷりのロックアルバム、しびれます。今年こそは来日して!って感じですが。
あとはフランク・オーシャン。苦労人ってのもいいけど、彼は作品も抑揚が効いてていい。内省的で、こういうR&Bがしっかり評価されていることがびっくりなんだけど、なんと言っても彼がゲイってカミングアウトしたことにびっくりした。アメリカで、しかもかなり差別的なR&B界で。オバマが大統領になって、レディー・ガガがナンバーワンポップスターアイコンになって、何か時代の変わり目にいるって感じですな。
時代の変化の目撃者になるためにグラミー賞のパフォーマンスは日本の伝統にリスペクトを抱き正座をして目撃だ。デブだから1分も正座できないけど。
ギャフン!切腹だね。
大谷 ノブ彦
(おおたに のぶひこ)
1972年6月8日生まれ。ご存知、お笑いコンビ『ダイノジ』のビッグボス。イベントオーガナイザーとして全国を精力的に飛び回り『ジャイアンナイト』を敢行しつつ、DJとしても各フェスでヘッドライナー級の盛り上がりを演出する、日本のトップDJのひとり。WOWOWではネット番組「ぷらすと」のMCをつとめ、さらにエンターテインメントの深淵を語りつくす論客としても活躍。
■ぷらすとホームページ
wowow.co.jp/plast
■大谷ノブ彦公式ツイッター
https://twitter.com/dnjbig
コラム INDEX
Photo:Getty Images、WireImage、FilmMagic、Getty Images for CMT
Getty Images for MTV 、Getty Images Entertainment