[ 2013.1.24 ] 『グラミー賞』で自然に音楽と出会えるということ
では、実際にクラブでこれらの音楽がかかっているかといったらどうだろうか?答えは、場所(クラブやイベント)による。本来「EDM」はエレクトロニックダンスミュージックの総称としての言葉だが、最近はエレクトロハウスや、そこにダブステップの要素が加わったりした派手で大箱に栄える音楽を指す言葉として使われている。
イベントの趣向も様々だ。EDMのように音数が多く展開のはっきりとした曲が好まれる場所もあれば、音数を少なく展開も小さく、曲というより音を楽しむ場所もある。流行っているからといって、それが求められる場所ばかりではない。ただ、EDMの需要は、ここ日本でも確実に高くなってきているのも事実だ。2012年だけでも、いろいろな現場を目の当たりにした。
■思いがけない音楽との出会いに期待
まず、春に開催された人気フェス「SPRINGROOVE 2012」では、David GuettaをはじめLmfao、Afrojackが一堂にラインナップされていたり(今年の「SPRINGROOVE 2013」では、Aviciiの出演がすでに決定している。)、「Sommer Sonic'12」では、Rihanna、Pitbull、Calvin Harrisが出演した。さらには、Skrillexの初来日ツアーが組まれたり、最近だと国内最大級のエンタテインメントスペースのageHa/Studio Coastの10周年記念イベントでは、今回『Best Dance/Electronica Album』にノミネートされているSteve Aokiがゲストとして出演したりと、嗅覚の鋭いプロモーターは、動きだしているのが伺えた。
そして何より日本のシーンにも浸透しているのを感じたのが(むしろ私が気付くのが遅かった)、Red Bullが主催するDJコンペティション「Red Bull Thre3Style Japan」だった。このコンペティションは、世界大会も行われており、私はライターとして日本各地で行われた予選に同行させてもらった。DJは、持ち時間15分という短い時間の中で、会場をどれだけ、スキル、選曲、パフォーマンスなどで盛り上げるかを競った。
そして、彼らは、今まで名前を上げてきたアーティストの楽曲を本当によくかけていたし、お客さんもそれを求めていた。おそらく1番かかった曲は、Lmfao/Party Rock Anthemだったように思う。まさに近年のグラミー賞受賞者/ノミネート者の楽曲が多様され、状況は違うが、私の中ではアデルを知った時と似た感覚を覚えることとなる。
私にとって言えば、クラブ/ダンスミュージック系に限らず、今年は、どんな知らない音楽に出会わせてくれるのだろう。81もの部門があれば琴線に触れるものが、いくつかありそうだ。去年Adelを知ったように、そんな思いがけない音楽との出会いに期待したい。
文:yanma
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