2011年9月号

[191ch][HV]9月5日(月) よる6:30   [192ch][再]9月6日(火) 午後2:50 他

詳しくは、番組情報ページでご確認ください

TOPページへ

魅力的な舞台人 インタビュー / 舞台レポート

魅力的な舞台人のインタビューや、話題のステージのレポートをお届けします。

2010/8/9(月) インタビュー
橋本さとしさんインタビュー

その名前を広く知らしめることになったテレビ番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK)のナレーションでは、感情を抑えたクールな印象の橋本さとし。ところが素顔は、熱くて人懐こくて冗談好き。
「今日は喋り倒しますよー(笑)」
部屋のドアを、そんな言葉で開けた。だがもともとは、人前に立つのが苦手な子供だったと言う。自己アピールのきっかけは、息子大好きな母親のため。
「なぜかよく学校に僕を見に来てた母を喜ばせたくて」目立つ言動をするようになった。こうして、やや無理して始まった表現欲は、高校の文化祭ではっきり役者へと向かう意志になる。クラスで文化祭に『走れメロス』を上演することになり、主演にキャスティングされた時のこと。
「最後に親友のセリヌンティウスと殴り合ったあとに抱擁するシーンがあるんですが、本番でそれをやって、せりふと動きと感情がひとつになった時に、自分の中で何かがポンと飛んだんです。自分が気付かない自分がいた、というか」


大学入学後、当時まだ学生劇団だった劇団☆新感線に入団し、セクシーなヒーロー役で絶大な人気を集めたが、退団して単身、東京へ。
「自分では“これでレールに乗れた”と思っていたんですが、途中で事故が起きたり、あるはずの駅がなかったり(笑)。なかなか進まなかった」


近年はミュージカルで著しい進境を見せ、大型作品の常連となった。間もなく初日を迎える『W〜ダブル』は、久々のストレートプレイ。橋本を含む4人の登場人物が中心となって繰り広げる密度の濃いサスペンスコメディだ。
「僕はこれ、ヒューマンドラマだと思っているんですよ。人間対人間の駆け引きがあって、そこから生まれる人間関係が、たまたまサスペンスになっている」
作品の印象をそう話すが、おそらく橋本はすべての舞台を“人間対人間”の物語だと思っているはずだ。


「せりふを覚えたら、あとは心臓。鼓動を感じないと役に血が通わない」
この言葉が、何よりの証拠だろう。

出演舞台:W〜ダブル

劇作・脚本:ロベール・トマ
劇作・脚本・演出:G2(上演台本)
出演:橋本さとし / 中越典子 / 堀内敬子 / コング桑田 / 山西惇 / 他
期間:2010/8/17(火) 〜 2010/8/29(日)
会場:ル テアトル銀座 by PARCO 他地方公演あり

▲TOPへ