ウィンブルドンで77年ぶりの地元男子チャンピオンに輝いた英国テニスの至宝は、今大会のディフェンディング・チャンピオンでもある。昨年はロンドン五輪で金メダルを獲得し、続けてこの全米オープンでグランドスラム通算5度目の決勝にしてついに初優勝。ウィンブルドンでの快挙への布石を打った。

　もともとリターン力に定評があり、190センチの長身から放つサーブも威力十分。加えて昨年からコーチについた元王者イワン・レンドルのもと、硬軟自在のセンスあふれるプレーに磨きをかけ、メンタルも強化された。

　王者ジョコビッチとの〈新2強時代〉突入という見方も強く、さらなるグランドスラム・タイトルの獲得に期待がかかる。近いうち、世界1位の座も明確に見えてくるだろう。