エコで行こう!
“ Green Dress for the Red Carpet ”
デザイナーたちはニューヨークの公園、ハイラインを訪れる。ここはもともと高架鉄道の線路で廃線後放置されていたが、今は公園になり人々に親しまれる場所になっていた。今回のテーマは、“緑に優しいレッドカーペット用の服”。水を使わずに染められた生地の端切れが用意され、デザイナーたちはひとつずつ端切れを選んで服を作ることに。また、過去のテーマで使わなかったトリミングや糸などもリサイクルして使えることに。

ファッションデザイナー
ダイアン・フォン・ファステンバーグ
なかでも一番気合いが入っていたのが、ダイアンファンを公言するローラ。性格はちょっぴり残念な彼女ですが、フェミニンかつ洗練されたデザインには確かな腕を感じさせます。どことなく、ダイアンが手がけるウェアに世界観が似ているので、今回のテーマは彼女に有利だったでしょうね。そのかいあって、レッドカーペットにあえてパンツスタイルを提案した野心的な作品は、優勝に値する仕上がり。流れるドレープに着心地のよさが感じられ、セレブのリラックスした雰囲気が伝わってきます。特に良かったのはプリント使い。柄の配置、裏面の生地の取り入れ方など、すべてがバランスよく調和し、動くたびにその魅力をアップしていました。
しかも今回は、プリント使いで名を馳せたダイアンが審査員とあって、「ダイアン・フォン・ファステンバーグ」のデザインコンペと考えてもよいところ。生地をうまく、効果的に使えないとアウトです。ひらひらとしたハギレを繋ぎあわせただけの服だと、到底勝ち目はありません。今の感覚がある優秀なデザイナーだっただけに、本領を見せないままの脱落は残念ですね。