UEFA EURO 2008™ 開催地ガイド
スイス
公用語 | ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語 |
首都 | ベルン |
面積 | 41,285平方キロメートル |
人口 | 約740万人 |
通貨 | スイス・フラン |
チューリッヒ
チューリッヒ
人口373,646人
国際的な金融機関が集まるスイスの玄関口。EUROの都市マークはチューリッヒ湖入り口にかかるケー橋からの景色で、リマト川右側に2本の塔を持つグロスミュンスター。左側にはシャガールのステンドグラスがある聖母聖堂と、直径8.7mの時計を持つ聖ペーター教会が描かれている。中世の魅力を残す一方でハイセンスなカフェなどが次々生まれる時代の交差する街である。
レツィグルント・シュタディオン
収容人員30,000人
大会招致への思いで生まれ変わったレツィグルント
新スタジアム建設計画が住民の反対により頓挫。一時はチューリッヒでの試合開催自体危ぶまれたが、1925年竣工のレツィグルント改修案が採用され、晴れて招致が決定した。5億円以上をかけた改修工事は大方終了し、すでに親善試合でも使用されている。屋根の傾斜角度がメインスタンドにかけて変わる斬新なデザインが印象的。
ベルン
ベルン
人口128,153人
1191年の創建以来、貴族政治に守られてきたスイスの首都ベルンは街が丸ごと世界遺産。600年前の石造りの街並みが今も残っており、その象徴が1218年から時を刻み続ける中世の時計塔ツィットグロックだ。街の由来となっているクマ園は小規模になったが、14世紀から人々や馬の水飲み場となってきた噴水や牢獄塔など、街の歴史は色あせず大会の観戦者を迎えてくれる。
スタッド・ドゥ・スイス・ヴァンクドルフ
収容人員32,000人
受け継がれるスイスサッカー史の伝統と最新鋭の設備
1954年W杯決勝の舞台になったバンクドルフ・スタジアムを2001年に解体。改めて、ショッピングセンターや公立学校も併設する多目的施設に全面改築された。個人専用席レッドシートの導入、屋根に搭載された世界最大規模のソーラーシステムなどユニークな特徴がある。国内で高い人気を誇るヤングボーイズのホームだ。
バーゼル
バーゼル
人口187,651人
1460年創立のバーゼル大学を筆頭に、学問の中心を担ってきたバーゼル。ドイツ・フランス・スイスの国境に面するこの街には各国の鉄道駅が乗り入れており、ライン川にかけられたミットレイ橋が旅行者を北から南へ渡している。4月の宝飾時計見本市は世界的に有名。また、ヨーロッパ最初の美術館、漫画や紙の博物館など、文化への探究心をくすぐる街でもある。
ザンクト・ヤーコプ・パルク
収容人員42,500人
多機能スタジアムの潮流を生んだこの地で大会は始まる
国内外で主流になりつつある多機能スタジアムの先駆けとして、2001年3月にオープン。ショッピングセンターにソーラーパネルはもちろん、6フロア107戸の高齢者用住宅も併設されている。2002年にはU-21欧州選手権の会場となり、若き日のピルロなどもプレー。UEFAから4ツ星の評価を受けており、今大会では開幕戦が行われる。
ジュネーブ
ジュネーヴ
人口447,584人
国連ヨーロッパ本部、国際赤十字委員会。世界の重要機関が集結するジュネーヴは、1日平均1万人が訪れるとも言われる国際都市だ。街のシンボルはレマン湖から高さ140mまで水を噴き上げる大噴水。サンピエール大聖堂周辺の宗教改革記念碑や博物館を見れば、欧州にとって極めて重要な土地であることが実感できるだろう。周囲にはワインの名産地も点在している。
スタッド・ドゥ・ジュネーヴ
収容人員30,000
緻密な計画により誕生した新しい国際都市の象徴
1992年、老朽化したスタッド・ドゥ・シャルミルに代わる新スタジアム建設プロジェクトが浮上。検討を重ねUEFA協力の下、2000年に建設が始まり3年をかけて完成した。国内3番目の大きさを誇り、国境が近いため周りの高速道路に乗ればすぐフランスへ抜けられる。他と同様、ショッピングセンターやTVスタジオなどを備えた総合施設だ。
オーストリア
公用語 | ドイツ語 |
首都 | ウィーン |
面積 | 83,858平方キロメートル |
人口 | 約800万人 |
通貨 | ユーロ |
ウィーン
ウィーン
人口1,678,435人
「バーでは落ち着いた音楽を流すように」と、“音楽の都”ならではのフーリガン対策を進める首都ウィーン。聖シュテファン寺院を中心に広がる環状道路リンク周辺には、欧州3大劇場のひとつ国立オペラ座やラートハウスなど見所が点在。広大で美しい庭園を持つ文化遺産シェーンブルン宮殿も必見だ。芸術と名物ザッハートルテの甘い香りで世界を魅了し続ける街である。
エルンスト・ハッペル・シュタディオン
収容人員50,000人
全ヨーロッパが目指す2年にわたる戦いの最終決着地
元は代表のメイン会場として70年以上親しまれてきたプラター・シュタディオン。1992年に名監督エルンスト・ハッペル氏逝去を受けて改名された。緑を基調とした外観に暖かさが感じられる、国内最大規模のスタジアムだ。 チャンピオンズリーグ決勝戦を過去5回も行った由緒あるこの場所で、6月29日に頂点が決まる。
ザルツブルク
ザルツブルク
人口150,269人
大司教の統治が約1000年間続いたザルツブルグには、レジデンツや大聖堂などの宮殿・教会が至る所に散在している。旧市街は世界遺産に登録されており、地図にも載らない小道が無数に延びるゲトライガッセ通りは、おとぎ話の世界そのもの。小高い丘に建つホーエンザルツブルク城塞から、その美しい街が一望できる。モーツァルトの生家では、チョコが人気のお土産だ。
シュタディオン・ザルツブルク・
ヴァルス・ズィーツェンハイム
収容人員30,000人
日々進化を遂げる強豪クラブの壮厳なスタジアム
スタミナドリンクの会社に買収されたレッドブル・ザルツブルグの本拠地。2003年3月に18,686人収容でオープンし、本大会に向けて改修された。周囲にショッピングセンターやカジノがあり、今後も総合レジャー地区として進歩する予定だ。国内屈指の強豪チームにふさわしい、外周を木材が取り囲む壮厳な雰囲気を持つ。
クラーゲンフルト
クラーゲンフルト
人口92,404人
ケルンテルン州都クラーゲンフルトは、フィリップスなどの国際企業が拠点を構える商工業の中心地。街のシンボルは、石化した竜の復活をヘラクレスが棍棒を持って見守るリンドブルムの泉。他にも16世紀後半ルネサンス様式のラートハウス、漁夫の石像が中庭にある市庁舎など、街全体から800年の歴史が漂ってくる。町の西郊外ヴェルター湖畔で自然を堪能するのもいい。
ヴェルターゼー・シュタディオン
収容人員3,0000人
近未来のビッグイベントで世界へ飛び立つUFO
バーゼルの会場をモデルとして、国と市の協力の下2002年に着工。日本も参加した2007年9月の4カ国トーナメントでこけら落としとなった。ネーミングライツによりヒポグループ・アレナとも呼ばれる。2009年までにはホテルなどを収容する一大施設となる予定。近未来的なイメージから地元では「UFOのようだ」と言われる。
インスブルック
インスブルック
人口117,916人
アルプスの山々に囲まれたチロル州都インスブルックは、冬季五輪を2回も開催した由緒ある雪の聖地。ウィンタースポーツと、金箔を施した銅板瓦2657枚による黄金の小屋根を見るために、毎年500万人がこの街を訪れる。市内では、バロック建築の大聖堂、ブロンズ像が並ぶ宮廷教会も見所。少し離れるがスワロフスキーの展示館クリスタル・ヴェルテンも必見だ。
シュタディオン・ティヴォリ・ノイ
収容人員30,000人
アルプスの山、冬季五輪に次ぐ新しい街のシンボル
後方にアルプス、前方には五輪アイス・スタジアム。街の象徴に囲まれ2000年にオープンしたティボリ・ノイは、今大会で従来の1万5千席から3万人収容のスタジアムへ生まれ変わる。同時に、フィットネスセンターなどの入った1万平方メートルのアーケードも併設予定だ。近年で約100億円近い資金をスポーツ施設に投じているのも頷ける。