今季はクレーシーズンに結果が出せず、最初のポーランドの大会の決勝でビンチに敗れ、その後はせいぜい1大会に2勝。全仏も3回戦で若手のハンプトンにストレートで負けた。だが、ウィンブルドンは相性がいい。2010年からベスト4、優勝、ベスト8と2週目を飾ってきたのは、左利きの特典でもあるだろう。

　182センチの長身から繰り出されるレフティ特有の外に逃げるサーブは、ボールの滑る芝のサーフェスでは大きな武器になる。そこから攻勢に転じれば、両手打ちバックハンドの威力は絶大だ。課題はメンタルの不安定さにある。同じチェコ出身で左利きのマルチナ・ナブラチロワに憧れて育ったというが、そのマルチナも当初はナーバスな選手だった。得意な芝で、新天地を開拓したいところ。