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愛’S EYE WOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛が、 世界を舞台に戦ってきた経験を基に、 試合を分けたポイント分析から、 テニスを通じて得たさまざまな知識・経験まで、 独自の視点を披露する!

杉山愛 オリジナルコラム 【愛'S EYE】

第149回 楽しみな「ワールド・テニス・デー」@

WTDはジョコビッチなど現役選手も参加するエキシビションマッチです

愛'S EYE

写真:AP/アフロ


 去年、初めて開催された「ワールド・テニス・デー」。テニスの楽しさを子どもたちに伝えようと、現役選手とレジェンド(すでに引退した名選手)が参加して、世界3都市で同じ日に開催されるエキシビションマッチです。

 第2回となる今回は、3月3日に香港、ロンドン、ニューヨークの3都市で開催され、現役トッププレーヤーのノバク・ジョコビッチとアンディ・マレーの対戦や、アンドレ・アガシとピート・サンプラスという伝説の選手同士の対戦などが予定されています。

 そのほかに、現役選手ではリー・ナとサマンサ・ストーサー、トマーシュ・ベルディヒとレイトン・ヒューイットがそれぞれ対戦、また、パット・キャッシュとイワン・レンドル、さらにブライアン兄弟とジョン・マッケンロー、パトリック・マッケンローのダブルス対決などが予定されています。

 この時期に、これだけ豪華なメンバーが集合するのは、やはり参加する選手たちの意識の高さなのだと思います。特に現役選手は、個人のツアーだけでも大変なスケジュールなのに、それに加えてエキシビションマッチに時間を割くというのは、意識が高いことと、ツアー生活を丸ごと楽しもうという気持ちのあらわれだと思います。

 熱心なテニスファンはグランドスラムや自国で行われるツアー大会に足を運んだとしても、ファン層はそこから外には広がりにくいというのが現状だと思います。チケットが高かったり、手に入りにくかったりというのもあるでしょうね。そこで、エキシビションという形で、普段はテニスを見る機会のない方々、特に子どもたちにも見てもらうというのは、テニスファン拡大に重要な一歩になるだろうなという気がします。

 現役選手は、シーズン中ですから、エキシビションとはいえ、本番に向けていい練習になると考えてプレーすることでしょう。真剣さは、かなりツアーに近いはずです。そういった緊張感も楽しめると思います。

 一方、J・マッケンローやキャッシュといった選手はシニアツアーでも活躍しているし、グランドスラムではレジェンドのトーナメントも開催されているので、熱心なテニスファンなら彼らのプレーを見る機会もあると思います。とは言っても、現役選手に比べたらチャンスは圧倒的に少ないので、このようなエキシビションは本当に貴重な機会だと思います。

  私もグランドスラムや日本で開催されるイベントでレジェンドのプレーを見ることがあるのですが、年齢を重ねていても、昔と変わらないプレーに驚かされることがあります。現役の時とまったく同じといったら言い過ぎですが、サーブがすごく速かったり、「え、ずっとプレーしていたの?」と思うことはあります。それくらい、しっかり準備して出場してくるのでしょうね。そのプロフェッショナルらしさには、いつも驚きます。

 もちろん、エキジビションですから、真剣なラリーの中にパフォーマンスなど楽しめる要素もまぜてくれます。真剣勝負のグランドスラムやツアー大会とは違った楽しさを味わうことができると思います(次回に続く)。



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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム62大会連続出場のギネス記録を持つ。

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