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愛’S EYE WOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛が、 世界を舞台に戦ってきた経験を基に、 試合を分けたポイント分析から、 テニスを通じて得たさまざまな知識・経験まで、 独自の視点を披露する!

杉山愛 オリジナルコラム 【愛'S EYE】

第64回 テニス選手と音楽の、いい関係

試合前や練習前、気持ちを盛り上げる音楽は欠かせません!

 絢香さんの「キミへ」が、この4月からWOWOWテニスのイメージソングになりました。これから1年間、WOWOWのテニス中継は、この曲で盛り上がります。

 私たちテニスプレーヤーも、音楽は相当好きですね。アザレンカ選手がヘッドフォンで音楽を聴きながらコートに入っていくのは、みなさんもご覧になったことがあると思います。彼女は音楽に合わせて体を動かして、もう、ボクサーかっていうくらい(笑)、ノリノリです。

 ロッカールームでも、クズネツォワ選手は自分のロッカーにスピーカーを置き、かなり大音量で音楽をかけています。それを周りの選手が「うるさい!」と言って、切ってしまったり(笑)。ホテルから会場への移動中にも、ずっと音楽を聴いている選手は多いですね。選手同士、自分の好きな曲とか音楽の話で盛り上がったりすることもよくあります。

 私自身、音楽は大好きで、そのときそのときで曲のタイプは全然違うのですが、いろいろ聴きますね。例えば朝、ジムでトレッドミルに乗って走るときなどに聴いていたのは、アップテンポなビートのものや、テンションの上がる曲です。ドリカム(DREAMS COME TRUE)の「何度でも」とか、ET-KINGの曲とか。湘南乃風などの曲も聞いていました。

 あとはサザンオールスターズですね。アメリカ国内の移動はドライブが多かったので、その時はサザン。聞き流すようにして、心地よい曲をずっとかけていました。サザンや湘南乃風を聞いていたことを思い起こすと、実家(神奈川県茅ヶ崎市)の近くの雰囲気を感じられるものを案外よく聴いていたような気がします。結局、ホームシックなのかもしれませんね。

 全米オープンなど、試合中でもチェンジエンドのときなどに音楽を流す大会もあります。入場時に流す音楽を選手が自由に選べる大会もあるんですよ。マイアミの大会やオーストリアの大会がそうです。私はあるとき、「じゃあ、日本っぽく『お祭りマンボ』とかないのかな」と思ったのですが、案の定、音源がなくて(笑)、結局、洋楽にしたのを覚えています。カタちゃん(カタリナ・スレボトニク選手)とダブルスを組んだときは、シンディ・ローパーの"Girls Just Want to Have Fun"で入場しました。自分たちで選んだテーマソングで入場できるわけですから、それはテンションが上がりますよ。選手はみんな好きだと思います。

 音楽って、いろいろなイメージと結びつくので、元気のない時は元気になる曲、わくわくする曲を聴いたりしますよね。テニスの調子がいいときに聴いていた音楽というのは、その時のイメージとともに心のどこかに残っていて、「あ、あのとき聴いていたな」と思い出すことが今でもあります。

 そういう音楽の力って、確かにありますよね。


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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム62大会連続出場のギネス記録を持つ。

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