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愛’S EYE WOWOWテニス・スペシャルコメンテーターの杉山愛が、 世界を舞台に戦ってきた経験を基に、 試合を分けたポイント分析から、 テニスを通じて得たさまざまな知識・経験まで、 独自の視点を披露する!

杉山愛 オリジナルコラム 【愛'S EYE】

第25回 私が10代の頃から実践してきた英語習得法

上達のキーは2つ。恥をかくこと、動機づけを見つけること

杉山愛

写真:ロイター/アフロ

 初めての海外は小学校6年生の頃でした。当時はアメリカ人のコーチにテニスのレッスンを受けていましたから、海外でも少しは英語が使えると思っていたのですが、全然話せませんでした。そのことにショックを受けて、もっと英語が話せるようになりたい、このままアメリカに残って英語を勉強したい、と思いながら日本に帰ってきました。

 その後、中学2年くらいからテニス協会派遣の海外遠征が増えてきました。このころはフィリピンやインドネシアなどへの遠征が多かったのですが、英語が得意な現地の人たちでも、ネイティブの人たちのようにガーッとまくし立てることはありません。これが幸いして、私もブロークンイングリッシュながらなんとか意思を伝えるということが少しずつできるようになりました。

 それでも、私だけ違うタイミングで笑っていたりとか、恥ずかしい思いもしましたね。でも、そうやって使っていかないことには前に進まないんだなというのも強く感じました。そこで、遠征から帰ってきても、英語を聞いて、読んで、言葉を発して、というのを続け、あとは学校の勉強で基礎的なところを補うということをしていました。

 私はオープンな性格なので、こうやって実際に使いながら覚えていく方法が向いていたのだと思います。みんながみんなそうではないと思いますし、年齢によっても、小さいときは怖いもの知らずで言えたことも、大人になると、間違えたくないという思いが強くてなかなか自分の殻を破れないということはありますよね。でも、語学に関しては、どんどん使っていくことが一番だと思います。「間違っていてもいいじゃない、コミュニケーションの"ツール"なんだから」と開き直って、使っていくことが必要だと私は思います。

 私も、実は今でも間違った英語を使ってしまうことがあって、周りの人に「これはこういうふうに言うんだよ」と指摘されることがあります。また、分からなかったら「これはどういう意味?」と聞いています。聞くのは恥ずかしいことではなく、分からないのに「うんうん」と分かったふりをする方が結局、恥ずかしいことなんですよね。

 そうやって、時には恥をかきながらでも実地で覚えていく。これが、語学を学ぶうえで、また他のことを学ぶうえでも一番いい方法なのかなと思います。

 もう一つ、大切なのは動機づけだと思います。私は一時、記者会見やインタビューを負担に思うことがあって、特に試合前のインタビューは、ただでさえ試合前で不安なのに、そんなことに気をとられる自分がすごく嫌でした。試合を前に心配ごとを増やしたのでは、テニスにとって絶対マイナスです。そこで、インタビューも難なくこなせる英語力が必要だなと思い、それが上達を目指す動機づけになりました。

 そもそも、私には世界で通用するプレイヤーになりたいという目標があり、それには英語は必須です。これが私の最初の動機づけです。それがなかったら、私も「何のために英語を?」と思っていたかもしれません。これだけグローバルな社会になった今、英語が使えれば世界とつながれるし、仕事も広がると思います。そこは英語習得の動機づけになるのではないでしょうか。

 また、仕事に限らず、何でもいいと思うので、動機づけを見つけることだと思います。意欲のベクトルがその方向に向けば、それが一番。なかなか英語が上達しないな、という人は動機づけがないのかもしれません。いやいや勉強しても、なかなか内容が頭に入ってきませんよね。でも、「これが知りたい」「これはどういうことなんだろう?」と思えば、情報もたくさん集められるし、知識がどんどん頭に入ってきます。それと同じだと思います。

 例えば「10年後にこうなりたい」「こういうことがしたい」という最終目標を描けば、今やるべきことが見えてきます。それが英語だとすれば、勉強の意欲も増すと思います。最終目標から逆算していく、このことも英語習得への一つのアプローチの仕方かもしれません。

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2011年9月9日(金)〜9月12日(月)の期間で現地3泊程度
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 ※スケジュールの詳細はご当選者にのみ連絡いたします。

会場:アメリカ・ニューヨーク
募集人数:1組2名様
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杉山 愛

杉山 愛
生年月日:1975年7月5日
出身:神奈川県
主な戦績:
WTAツアー最高世界ランク シングルス8位 ダブルス1位
国際公式戦勝利数:シングルス492勝 ダブルス566勝
WTAツアー:シングルス優勝回数6回
ダブルス優勝回数38回
公式戦通算試合数:1772試合(シングルスとダブルス)
グランドスラム62大会連続出場のギネス記録を持つ。

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