プロスペル・メリメの小説「カルメン」をモチーフにした傑作ミュージカル。スペインを舞台に、軍の下士官ドン・ホセが、自由奔放に生きるカルメンに魅了され、彼女への愛ゆえに堕ちていく姿をドラマティックなナンバーで描き出す。1999年宙組での初演が絶賛を浴び、第54回文化庁芸術祭演劇部門優秀賞を受賞。その後、2010年星組、2016年月組による全国ツアー公演も大好評を得た作品を、2023年花組にて再演。愛に苦悩するホセ役を演じるのは永久輝せあ、自分に正直に生きるカルメン役には星空美咲、ストーリーテラーの役割を担うメリメ役には凪七瑠海。脚本は「宝塚歌劇の殿堂」入りを果たしている名ドラマ作家・柴田侑宏、演出・振付は数多くのミュージカル作品を手掛けている謝珠栄。

＜ストーリー＞
　スペインで出会ったドン・ホセ（永久輝せあ）について、フランスの小説家メリメ（凪七瑠海）が語り始める。セビリアの春祭りで、ひときわ目を引くロマのカルメン（星空美咲）から踊りに誘われた軍人のホセ。ところがカルメンが街の女を傷つけ、ホセは上官からカルメンを連行するよう命令されるが、彼女の誘惑に負けて逃がしてしまう。軍の営倉から釈放されカルメンと再会したホセは恋の炎を燃え上がらせるが、彼女への想いのあまり裏社会へと身を堕としていくことになる。