世界最高峰の総合格闘技UFCへの出場を目指し、本場アメリカで闘い続ける日本人ファイターを追う。あえてアメリカで生活をし、厳しい環境の中で技を磨くその理由とは?
2013年7月、松田はあと少しでUFCに出場できるはずだった。アメリカ総合格闘技のローカル団体「ケージタイタン」のバンタム級王者であり、UFCへの登竜門と言われるTUF(The Ultimate Fighter)で最終予選まで行った実績も持っていたからだ。あとひとつ勝てばUFC出場がほぼ確実だったところで突然、彼に逆風が吹く。大会3日前での突然の試合中止、試合2日前での対戦カード変更、そして勝利を確信した試合での不可解な判定負け。悪夢のような出来事が重なり彼のUFCへの出場は潰えたかのように思えた。渡米して10年、普通ならここで現実を見る中、松田は違った。“自分は雑草”、敗れても立ち上がって上を向く。リスタートとなった松田は2014年4月の試合で勝利を掴む。さらにジムのチームメイトにUFCから出場のオファーも届いた。風向きがかわり始めた松田は8月に次の対戦を迎える。この一戦で勝利する事を誓う。
出演
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松田干城