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ノンフィクションW 赤狩りとアカデミー賞

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ノンフィクションW 赤狩りとアカデミー賞

赤狩りの時代、“ハリウッド10”と呼ばれる映画人たちが共産主義排斥のため投獄された。名匠エリア・カザンと脚本家ドルトン・トランボの映画人生の光と影を描く。

第二次大戦後、ハリウッドに“赤狩り”の嵐が吹き荒れた。後に“暗黒時代”と呼ばれるこの期間、大手スタジオは、共産主義に加担していると思われる映画人を雇用しないことを表明。見せしめとなった10人の映画人は“ハリウッド10”と呼ばれ、その中には、不朽の名作『ローマの休日』('53)の脚本を手掛けたドルトン・トランボもいた。そして、トランボが“裏切り者”として生涯許さなかったのが、『波止場』('54)などで知られる名匠エリア・カザン。家族の激白や貴重な資料とともに、ハリウッドで交錯した2人の人生と映画への愛を描く。

ノンフィクションW 赤狩りとアカデミー賞

赤狩りの時代、“ハリウッド10”と呼ばれる映画人たちが共産主義排斥のため投獄された。名匠エリア・カザンと脚本家ドルトン・トランボの映画人生の光と影を描く。

1947年、反米活動委員会(HUAC)は、共産主義に加担していると思われる映画人のリストを作り、喚問を行なう。最初に呼ばれた彼ら“ハリウッド10”は、見せしめとして仲間の密告を強要されることに。赤狩りと戦った映画人もいたが、大手スタジオは彼らをクビにし、ハリウッドでは雇用しないという声明を出す。“赤の恐怖”により、1954年までに約1万人が職を失い、約250人が国外脱出、約150人が投獄された。
名作『ローマの休日』(’53)を手掛けた脚本家のドルトン・トランボは、11カ月の入獄の後、メキシコに亡命。偽名で脚本を書き続けることになるが、その裏には、映画会社の思惑があった。一方、トランボが唯一“裏切り者”と呼んだのが、名匠エリア・カザン。彼に密告された者たちは苦労を強いられ、中には自殺者まで出た。だがカザンは、その後に犯した罪を償うような名作を生み出す。そこには彼の心の叫びが隠されていた。
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