南米ボリビアの町ラパスで老若男女を熱狂させるスポーツがある。「チョリータ」と呼ばれる女性たちが繰り広げるプロレス。その裏にはボリビアがたどった歴史があった…。
ボリビアの首都・ラパスで人気を高めている女子プロレス「チョリータス・ルチャドラス(闘うチョリータ)」に密着する。「ルチャリブレ」をラパスに持ち込んだ興行主のファン・ママーニが、興行の不振の中“女子ルチャリブレ”(ルチャドラス)を考案したのが数年前。レスラーとしてスカウトされたのは先住民族の血を引く女性 “チョリータ”たちだった。ママーニは「金銭的、社会的弱者であるチョリータの闘いにこそ自由への渇望がある」と語る。
スペインに侵略された時代、外国文化を吸収して生まれた衣装に身を包むチョリータたち。観客席には女性の姿も多く、悪役男性レスラーを打ちのめす勇敢なチョリータの活躍に歓声を上げる。
社会不安や貧困、男尊女卑といった“逆境”もしたたかに受け入れる女たちの誇りと強さに迫る。