アカデミー賞授賞式で注目される、女優が身に付ける宝石。きっかけを作ったのは、宝石商ハリー・ウィンストンだ。彼の生涯をたどり、ハリウッドの舞台裏を探る。
アカデミー賞女優たちに宝石を提供してきたアメリカの宝石商、ハリー・ウィンストンの歩みをたどり、アカデミー賞やハリウッド女優と宝石との関わりを紹介する。2011年に死去した大女優エリザベス・テイラー。12月には彼女が持つ膨大な数の宝石がオークションにかけられた。女優にとって欠かせないものが宝石。中でもレッドカーペットを歩む女優たちに圧倒的な人気を誇ってきたのが、ハリー・ウィンストンのダイヤだ。1943年、オスカーを獲得した女優ジェニファー・ジョーンズが身に着けていたのは、創業者のハリーが提供した宝石。以来アカデミー女優たちはこぞってハリーの宝石を求め、彼の名は世界中に知られていく。その後も天才的な話題づくりの才能を発揮していくハリー。1969年、エリザベス・テイラーが最も愛した男リチャード・バートンから贈られた“愛の証”のダイヤ「テイラー・バートン」もハリーの手によるものだった。