ハリウッド映画の新たな産地として注目されている、チェコのバランドフ撮影所。歴史に翻弄されながらも、映画への情熱と技術を育み続けたバランドフの歴史と今を伝える。
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東欧のハリウッド〜チェコ・バランドフ撮影所の80年〜
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ハリウッド映画の新たな産地として注目されている、チェコのバランドフ撮影所。歴史に翻弄されながらも、映画への情熱と技術を育み続けたバランドフの歴史と今を伝える。
「ナルニア国物語」シリーズ、『ボーン・アイデンティティー』、『007/カジノ・ロワイヤル』…。ハリウッドの王道をいくこれらの作品に共通するのは、チェコの名門撮影所「バランドフ撮影所」で撮影されていることだ。
世界の映画産業をリードするハリウッド映画の新しい「産地」として近年、チェコが選ばれているのは、英米での撮影より2〜4割も少ない予算で済むから…だけではない。バランドフ撮影所には、苦難が続いたチェコの歴史の中で守られ続けた、豊かな映像文化と技術、映画への情熱が、しっかりと息づいているのだ。いま、国際的存在として脚光を浴びる東欧の撮影所には、80年の歴史で育まれた「映画の現場」特有の魅力があふれている。
<番組解説>
チェコ・プラハの名門撮影所「バランドフ撮影所」の歴史と魅力に迫る。映画草創期からの長い歴史をもつチェコの映画産業は、大国の支配をうけた20世紀を通してチェコ文化を支えるものとして続いてきた。ナチスによりプロパガンダ映画の製作を強制された時代、その後の共産主義政権下の厳しい検閲の時代の中でも、ユーモアや批判精神を作品に潜ませながら作品を作り、その中で映画技術を発展させてきた。
現在、人件費高騰に悩むハリウッドなど世界中から映画製作の依頼が寄せられ、グローバルな存在になりつつあるバランドフ撮影所。欧州最大の衣装倉庫を持ち、舞台装置など高い技術を誇る撮影所の様子を紹介。海外から受注した映画撮影現場に密着し、質の高さの秘密を探る。また、共産主義政権下の苦難を知るスタッフら、撮影所を支えてきた人たちに話を聞き、新たな時代を作ろうとしている “東欧のハリウッド”の魅力を解き明かす。