ミシェル・ペトルチアーニ(Michel Petrucciani)は1962年12月28日、イタリア人の両親の元、フランスのオランジュで生まれました。先天性の骨の病を伴って生まれた彼には、限られた人生が宣告されていましたが、音楽一家に育ったことにも幸いし、早くからその短い人生を音楽と共に生きることに決めます。4歳の時にテレビで見たデューク・エリントンに魅了され、ピアノを選択。誰よりも練習に励み、13歳でジャズ・フェスティバルに出演。共演した名トランペッター、クラーク・テリーを驚かせ、その時からジャズ・ピアニストとしてのキャリアが始まりました。
1980年、18歳で最初のアルバムを録音。翌年、アメリカに渡りチャールズ・ロイドのグループで活動を開始。ロイドとの世界的な演奏活動によりその才能が知れ渡り、多くのジャズ・ジャイアンツと共演。
85年にはニューヨークに移り住み、新生ブルーノート・レーベルと契約。
94年までに7枚のアルバムを残し、再びフランスに戻ります。同年、フランス政府よりその功績を称えるレジオン・ドヌール勲章が贈られました。その後も、フランスのレーベルから作品を発表し続けますが、1999年1月15日、ツアー中のニューヨークで急性肺炎に見舞われ、36歳のその短い生涯を閉じます。