クインシー・ジョーンズ(本名:Quincy Delight Jones, Jr.)は1933年3月14日、シカゴで生まれ、シアトルで育ちました。音楽の基礎をボストンのシリンジャー・ハウス(Schillinger House)、後のバークリー音楽院で学び、1951年に、ライオネル・ハンプトン楽団のトランペッターとしてそのキャリアをスタート。その後、演奏家としてよりも、優秀なアレンジャーとしての評判を得て、サラ・ヴォーン、カウント・ベイシー、デューク・エリントンなどと仕事をする機会に恵まれます。
60年代以降はフランク・シナトラなどと交流を深める一方、映画やテレビ・シリーズの音楽も担当。「質屋」(64年)、「夜の大捜査線」(67年)、「鬼警部アイアンサイド」(67-75年)などのテーマ曲でその名を広め、69年には当時の人気ジャズ・レーベル、CTIより話題作「ウォーキング・イン・スペース」を発表。優秀なジャズ・プレイヤーを起用しながら、ジャズ、R&B、ポップとジャンルを超えた音楽に取り組み始めます。79年から、マイケル・ジャクソンのプロデューサーとして活躍。
マイケルの爆発的なヒット・アルバム、「スリラー」(82年)や、スーパー・スターが一同に会し録音されたシングル、「ウィ・アー・ザ・ワールド」(85年)、そして映画「カラーパープル」(85年)のサウンド・トラックなどを制作し、アメリカのポピュラー音楽界の頂点に登りつめました。
79のグラミー候補と27のグラミー受賞は、現在も活躍を続ける彼の実績を如実に物語っています。