エタ・ジェイムズ(本名:Jamesetta Hawkins)は1938年1月25日、未婚の母の子としてロサンゼルスで生まれました。幼少期からバプティスト教会でゴスペルを歌いはじめます。白人ながら、R&Bの先駆者とも言われるジョニー・オーティスに気に入られ、14歳でプロ・デビュー。55年に発表した「The Wallflower」(ウォールフラワー)はいきなりR&BチャートのNo.1を記録。
60年には彼女の未来を決定付けるシカゴのチェス・レコードと契約します。
翌年に発表した「アット・ラスト」は全米で大ヒットを記録し、彼女の代表曲となります。その後も「テル・ママ」、「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」などのヒットを生みますが、75年、所属していたチェス・レコードが倒産すると同時に、彼女の人気も暫く低迷します。
88年に録音したアルバム、「セブン・イヤー・イッチ」で再び注目を浴び始め、92年に発表した「ライト・タイム」はR&B歌手として、その存在感を再び示す話題作となりました。
94年にはビリー・ホリデーのナンバーを取り上げた作品、「Mystery Lady」を録音し、グラミーのベスト・ジャズ・ヴォーカル賞を獲得。
一方、私生活ではキャリアの初期から麻薬中毒と闘い続け、90年代にはその反動で極度の肥満に悩ませられますが、2003年に胃のバイパス手術を受け減量に成功。その後も新作を発表するなど健在振りを示しています。