さわやかな朝を迎え、コーヒーを飲みながら、各主要新聞紙をチェック。4年半ぶりの、アメリカ大統領来日も近いので、国内政府要人は落ち着かない様子。航空管制システムの異常についての記事も載っていた。記者の性なのか、何かひっかかるものを感じる。
現金を下ろす為、銀行へ。しかし、ATMがまったく作動しない。
オーナーに声をかけても、「原因はよくわからない」との答え。
直ちに銀行関係の知人に尋ねたところ、都銀12行の支店3200店舗のATMがシステム障害を起こしていると判明。
鈴木精二教授の成田からの足取りを辿り、やっと宿泊先がホテルフォンテーヌとわかる。フロントで鈴木精二教授について尋ねると、外出中と言われ、残念ながら、鈴木教授に直接会う機会を得ることは出来なかった。
陽も暮れた頃、帰宅する。
わずかに手元に残った現金で、メロンパンと栄養ドリンクを買ってくる。ジュビリアで経験した飢えを思い返せば、口に出来る物があるだけありがたい。
テレビをつけると、首相官邸における、湯田官房長官の記者会見が放送されていた。昨日未明、海上自衛隊の潜水艦・しののめが、南シナ海で消息を絶ったと言う。何者かによって、攻撃、拿捕された可能性が高いそうだが、現在のところ、乗組員の安否その他、詳しい状況はまだ掴めていないとのこと。
その上、官房長官は三枝総理がこの事実の公表を止めていたと、解任覚悟の爆弾発言。アメリカ・ジェニファー大統領の来日を控え、国内の混乱を避けたいのは理解出来る。だが潜水艦の件は大変な国際問題であり、政府の隠蔽などあってはならないことだ。国民への裏切りと言っても過言ではない。
湯田官房長官は、「日本を愛している」と言ったが、これにもどこか不自然さを感じる。
昨日の航空管制システムの異常、潜水艦行方不明事件、そして今日のATMシステム障害……。
もしや、大がかりなサイバーテロか? 第三国が日本を狙っているのか?
それとも国内に、これら事件の首謀者が潜んでいるのだろうか?
日本にも、あのテロの恐怖が迫っているとしたら?