映画

市子

杉咲花が主演し、若葉竜也らと共演したヒューマンミステリー。ある夏、プロポーズされたばかりの女性が突然、失踪。彼女の壮絶な人生が関係者の証言から浮かび上がる。

戸田彬弘監督が主宰する劇団チーズtheaterの旗揚げ作品となった「川辺市子のために」を戸田自身が脚本にし（上村奈帆と共同）、編集も担当して映画化。会場中央に畳敷きの舞台のみが置かれ、関係者の証言と最小限の描写で展開した舞台版と異なり、映画版は舞台版では証言のみ、もしくは描かれなかった部分が具体的に映像で表現されるなどのアレンジがされ、杉咲演じる市子の生きざまがより詳しく鮮明になっている。第78回毎日映画コンクールの女優主演賞に輝いた杉咲の存在感が圧巻で、若葉ら共演陣も好演。