映画

月の満ち欠け

大泉洋、有村架純、目黒蓮らが共演したミステリアスラブストーリー。交通事故で妻子を失った男性に娘の親友から電話が着信、彼女の言葉から不思議な物語が始まる……。

2017年に第157回直木賞を受賞した佐藤正午の小説を、「あちらにいる鬼」「母性」の廣木隆一監督が映画化。人気男優の大泉が、妻と娘を交通事故で失って失意の日々を送っていたが、やがて不思議な体験をする男性・小山内役を繊細に好演。物語は、小山内に始まり、目黒が演じる写真家の三角、有村が演じる三角の恋人といった主要人物それぞれの視点から語られ、それらが積み重なった後半の思わぬ展開に驚かされる。また、物語の語り部としての立ち位置で重要な役割を果たすゆい役・伊藤沙莉の存在感も際立つ。