聖徳太子没後1400年。平和を願った太子の想いを辻井伸行は現在の世相に重ね合わせる。彼の研ぎ澄まされた荘厳なピアノの調べは、四天王寺の伽藍から世界へと響く。
飛鳥時代、推古天皇の摂政として、その後の日本の礎をいくつも築き上げた賢人・聖徳太子。去る10月8日、太子が6世紀に建立した大阪・四天王寺にて行なわれた“聖徳太子千四百年御聖忌”の記念事業の一つ、ピアニスト辻井伸行による奉納演奏の模様を独占放送・配信する。100年ごとに催される大法要“御聖忌”は、平和を願った聖徳太子の想いを胸に、現世における災いを治める願いを込めて行なわれるもの。辻井は、演奏を前に仏様と“御対面”した後に、荘厳な雰囲気に包まれた中心伽藍野外特設舞台での独奏会に臨んだ。ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」に始まり、リストの「ヴェネチアとナポリ」、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」などを披露。番組では、その一部始終をお届けする。
悠久の時を刻み続ける四天王寺。雲一つない東の空から丸い月が姿を現わす中、神秘的なムードに溶け込むように鳴り響く辻井の名演は必聴だ。
収録日・収録場所
- 2022年10月8日/大阪 和宗総本山 四天王寺
楽曲情報
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ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番 月光
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リスト:巡礼の年 第2年への補遺 ヴェネツィアとナポリ
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ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
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カプースチン:8つの演奏会用エチュード
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他