映画

リング・ワンダリング

笠松将が主演し、阿部純子、安田顕が共演した幻想譚。漫画家志望の青年はバイト先の工事現場で動物の頭蓋骨らしきものを発見した後、不思議な現象を体験。監督は金子雅和。

初長編「アルビノの木」で注目された金子雅和監督の長編第2作。アジア最大級の映画祭・第52回インド国際映画祭（ゴア）で最高賞の金孔雀賞を受賞するなど海外でも高評価を獲得した。笠松が演じる青年・草介が描く漫画が劇中で実際の映像となって同時進行していくというユニークな手法で、自然と人間の関係性をテーマにしてきた金子監督らしい自然の映像の美しさが際立つ。導入部で草介と出会い、そして花火大会の日も再会する、阿部が演じるミドリという女性が意外な形で結び付いていくSF的展開も興味深い。