映画

柔らかな頬

人気作家、桐野夏生の第１２１回直木賞に輝いた同名小説を、天海祐希、松岡俊介、三浦友和らの共演で映画化。北海道で失踪した幼い娘を、母親は何年にもわたって捜索する。

前編・後編がそれぞれ2001年1月3・4日にBS‐i（現・BS‐TBS）で放送されたドラマ大作を1本の映画とし、同年7月14日より劇場公開したのが本作。「ロックよ、静かに流れよ」「8月のクリスマス」などで知られる長崎俊一が監督などを務め、洋画を思わせる持ち前のモダンな感覚で、桐野が生み出したヒロインの苦難や奮闘をスリリングに描いた。3時間を超える長尺ながら、キャストを実力派俳優たちで固めており、長編ミステリー小説を読むような面白さがある。天海のクールビューティーぶりも見もの。