映画

ホテルローヤル

波瑠主演で桜木紫乃の直木賞受賞作を映画化した人間ドラマ。美大受験に失敗し、実家のラブホテルを手伝う娘が、従業員や客のカップルたちのさまざまな人間模様を見つめる。

実家が営むラブホテルを舞台にした桜木による7編の連作を、「百円の恋」の武正晴監督が1本の映画として仕上げた。波瑠演じる娘の雅代を軸に、ラブホテルに出入りする人々が交錯する群像劇という趣で、雅代と従業員のミコと和歌子がボイラー室で客の会話を聞いているという図が笑いを誘う。客の中でも注目なのが後半の展開に絡む岡山天音と伊藤沙莉が演じる教師と女子高校生のカップルで、伊藤の抜群の演技力が光る。そして、Leolaが歌う主題歌で、柴田まゆみの名曲のカバー「白いページの中に」も印象に残る。