映画

エリカ38

樹木希林が親交の深い浅田美代子を主演に据え、自ら初の企画を担当した犯罪ドラマ。実際に起きた投資詐欺事件をモチーフに、金と欲望に溺れていくひとりの女性の姿を描く。

2018年9月に惜しまれつつ世を去った個性派の名女優・樹木。彼女が生前公私ともに親交を深くした盟友・浅田のために自身初となる企画を手掛け、共演も務めた犯罪ドラマ。公式に明言されてはいないが、“つなぎ融資の女王”と呼ばれ、国際指名手配された詐欺犯・山辺節子受刑者をモデルにしたと思われる主人公が金と欲の深みにはまっていく姿を綴る。主演映画は45年ぶりという浅田がみごとに樹木の期待に応え、60歳を過ぎても38歳と詐称していた主人公“エリカ”役を、色香を漂わせて熱演した。