コンテンポラリー・ダンスにおいて今、最も注目を集めているフランスの世界的な振付家、アンジュラン・プレルジョカージュの2018年の公演、「in N.Y」を放送。
フランスのコンテンポラリー・ダンスの振付家アンジュラン・プレルジョカージュがかつてニューヨークシティ・バレエ団のために振り付けた舞台「LES PIECES DE NEW YORK」。彼が自身のカンパニーでそれを美しく再解釈した「スペクトル・エビデンス」と「ラ・ストラヴァガンツァ」の2作をお届けする。バレエの伝統を踏まえつつも、さまざまな分野のアーティストと共同製作を行ない、作品を生み出している彼の話題作。「スペクトル・エビデンス」は、17世紀に行なわれた“セイラム魔女裁判”の忌まわしき記憶を語っている。死を意味する白に身を包んだ“魔女”たちと、黒を身にまとった“牧師”たちが登場。ジョン・ケージの音楽が醸す荘厳な雰囲気の中、最小限の装飾も相まって緊張感が高まっていく。完璧な振り付けで見せる伝統的なバレエをもとにした手法だが、結果として強烈に現代性を擁した作品になっている。
「ラ・ストラヴァガンツァ」が語るのは“移民”について。2グループのダンサーたちは、現地住民の一団と新しくやって来た開拓住民の一団が、時代を移ろい様式を変えていく姿を表わしている。冒頭で2グループ間の踊りははっきりと異なるが、徐々に変化し完全な変容を迎える。そして、より現代的でアメリカ風の演出がヴィヴァルディの音楽と結び付き、現在と過去が、新しい世界と古い世界が対話しているという構図を成している。
演目
- スペクトル・エビデンス(Spectral Evidence)、ラ・ストラヴァガンツァ(La Stravaganza)
収録日・収録場所
- 2017年6月/フランス・モンペリエ ベルリオーズ=ル・コリュム・オペラ座
出演
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バレエ・プレルジョカージュ
スタッフ
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振付アンジュラン・プレルジョカージュ
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音楽ジョン・ケージ
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音楽アントニオ・ヴィヴァルディ
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音楽セルジュ・モラン
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音楽イヴリン・フィカーラ
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音楽ロバート・ノルマンドー
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音楽アク・パルメラド