世界最高峰として名高いロシアの名門バレエ学校、ワガノワ・バレエ・アカデミー。そこに通う少女たちが、世界のトップを目指して自らの夢のために青春をささげる姿を描く。
2016年に放送した「ノンフィクションW ワガノワ 名門バレエ学校の秘密 〜くるみ割り人形への110日〜」では、ロシア・サンクトペテルブルクにあるバレエ学校ロシア国立ワガノワ・バレエ・アカデミーに通う子どもたちの熾烈な主役争いに迫った。今回は登場した2人の少女にスポットを当て、彼女らのシーンを再編集、さらにその後を追う。1738年に設立されたワガノワはロシア最古のバレエ学校で、バレエ史に残るダンサーを多数輩出してきた。8年制の学校だが、難関を突破し入学しても、才能を見限られた者は容赦なく退学させられる。ワガノワでは毎年クリスマス公演が開催される。会場はマリインスキー劇場。ヴェーラ・セゴーワは8年生当時、主役の最有力候補だったが本番直前のミニコンサートで失敗し降板。1学年下のエレオノーラ・セヴェナルドに役を譲った苦い経験がある。
そんなヴェーラも2016年夏に卒業。結局憧れのマリインスキーバレエ団ではなくドイツのバイエルン国立バレエ団への入団を選択。ワガノワ出身の芸術監督に誘われての入団だったが、最初から最前列で踊れるほど甘くはなく、群舞の一員として厳しい練習を重ねている。一方、順調に学生生活を送っていたエレオノーラも卒業を控え進路決断の時を迎えた。6月、マリインスキー劇場での卒業公演の舞台に立つエレオノーラ。果たして彼女はどんな未来を選択したのか。(2017年)