映画

華麗なる一族

社会派の名匠・山本薩夫監督が、当時の日本映画界の人気実力派俳優陣をずらり取りそろえて山崎豊子の同名小説を破格のスケールで映画化し、大ヒットを記録した大作ドラマ。

1966年、医学界の腐敗に鋭いメスを入れた山崎豊子の衝撃の問題作「白い巨塔」を映画化して大成功を収めた山本監督が、本作では、8年ぶりに彼女の原作の映画化に挑戦。関西の政財界を牛耳る華麗な銀行家の一族内における、愛欲と策謀渦巻くなんとも陰湿でドロドロとした抗争と対立を、社会的メッセージも盛り込みながら、講談調の明快な語りでテンポよく描き、3時間半を超す長尺ながら大ヒットを飛ばした。佐分利信、仲代達矢、京マチ子、等々、豪華オールスターキャストが繰り広げる熾烈な演技合戦も見もの。