映画

魔女と呼ばれた少女

紛争の絶えないアフリカの国コンゴで、わずか１２歳で否応なく兵士となった少女がたどる過酷な運命を現実と幻想の交錯した独自の映像美で綴り、数々の映画賞に輝いた秀作。

アフリカの子ども兵士問題に衝撃を受け、長年取材を続けてきたカナダ人監督のK・グエンが、いまだ紛争の絶えないアフリカ中央の国コンゴでオールロケ撮影を敢行。同地のストリートで見いだした無名の新人R・ムワンザを主役に抜擢して、わずか12歳で反政府軍に拉致された末、無理やり兵士にさせられた少女がたどる過酷な運命を、時にリアル、また時にリリカルな詩情漂う幻想的な映像を織り交ぜながら活写。第62回ベルリン国際映画祭で見事、アフリカ人女性初となる銀熊賞（女優賞）をムワンザにもたらした。