2013年3月に閉館した「銀座シネパトス」で最後に上映される映画の制作、公開、そして劇場最後の日を追う。日本映画の火が消えることを知り、ひとりの男が立ち上がる。
多くのファンに支えられてきた名画座・銀座シネパトスの閉館を受け、映画評論家・樋口尚文は劇場のラストロードショーとなる作品の製作を決意する。資金の当てのない挑戦だったが、無名の50歳の新人監督は私費を投じてまで作ろうと考えていた。だがその想いを受け、故大島渚監督をはじめとする映画関係者 や、秋吉久美子、染谷将太、香川京子、竹中直人、佐野史郎といった俳優など、多くの人が作品に賛同することになる。映画『インターミッション』は、シネパトスを舞台に、映画の休憩時間に様々な人が現われる会話劇。クランクインから感動のクランクアップ、宣伝活動、そしてついに迎える公開日まで密着し、メイキングシーンやオフショットを交え、“名画座の遺作”のために手弁当で駆けつけた彼らの想いに迫る。シネパトス最後の1カ月での上映、劇場に毎日通う樋口監督と支配人の胸に去来するものとは…。