世界最大規模のサッカースカウトツアーに密着。全55カ国、約15万人の参加者から、日本人で初めて最終選考の16人に木下稜介が残った。世界へ挑む高校生を追う。
NIKE主催のサッカー・スカウトツアー、THE CHANCE。世界55カ国、約15万人の応募者が地区選考で100人に、そこからさらに16人へと絞られる。2012年8月の最終選考で、日本人として初めて16人に残ったのが今どきのシャイな18歳・木下稜介(きのしたりょうすけ)。兵庫 滝川二高サッカー部の彼は、左ウイングとして参加し、「テクニックがあり、規律・ハードワークを兼ね備えた素晴らしい才能の持ち主」との評価を得た。
2013年1月よりユベントスやマンチェスター・ユナイテッドを巡るツアーでは、練習参加などもあり、スカウターたちの目に留まるチャンスも多い。さらに最優秀選手1名はエリート選手養成所「ナイキアカデミー」への1年間の生活保障付きの入校が用意される。木下をはじめ、ツアーに参加する16名はみな10代後半で出身国もバラバラ。言葉の通じない“仲間”たちとの共同生活の中で、執拗なまでのアピール合戦が始まる。(2013年)