セビージャを舞台に、リーガ・エスパニョーラの古豪チーム、ベティスの一年を追う。弱小チームの挑戦とファンたちの熱狂を通し、スペインサッカーの熱い風を描く。
3シーズンぶりに1部の舞台で戦うリーガ・エスパニョーラの古豪ベティスの1年間に密着する。2012年1月、セビージャFCと3シーズンぶりのダービーに挑んだベティス。街は二分され、熱いファンたちで盛り上がった。2005−2006シーズンにはチャンピオンズリーグでも旋風を巻き起こしたベティスだが、近年は低迷。取材した2011−2012シーズンも中位から下位での戦いが続いている。それでも、ぺぺ・メル監督や生え抜き選手のカニャスらは、サッカーへの熱い思いを語り、セビージャの街では、大家族から老人ホームのお年寄りまで一様にベティスの戦いに熱狂する。彼らの情熱は、サッカー大国スペインの根幹なのだ。かつての輝きを取り戻すべく、復活を目指し戦い続けるベティス。シーズン終盤5月には今季2度目のダービーが待ち受ける。“緑の軍団”は、情熱の街に喜びをもたらすことができるのか。