1980年代に描かれた名作をリメイクした舞台。核戦争ですべてが廃墟と化した街を舞台に、3人の男女の旅が始まる。その行く手に広がる光景が我々に問いかけるものとは。
名作「寿歌(ほぎうた)」が誕生したのは1979年のこと。北村想が書いた稽古用の台本が瞬く間に話題となり、さまざまな形で上演されてきた。世界が終わりゆく状況の中、あっけらかんとした軽妙な会話が繰り広げられる、絶望と笑いが同居した舞台。登場する3人の人物はどこか謎めいていて、彼らの正体や目的は示唆されるけど、明示されない…。 多様な解釈がなされてきた名作に対峙するのは、近年演出家としても評価の高い千葉哲也。キャストは、旅芸人・ゲサクとキョウコを堤真一・戸田恵梨香、救世主を連想させる謎の男・ヤスオを橋本じゅんという、個性あふれる3人。“放射能の雪がふる”この舞台の世界が全くのおとぎ話といえない今、現代ならではの「寿歌」を、どう歌い上げるか。
<ストーリー>核戦争で人類のほとんどが死に絶えた世界。リチウム弾が上空を飛び交う中、旅芸人のゲサク(堤真一)とキョウコ(戸田恵梨香)は、リヤカーをひきながら旅を続けていた。そこに、不思議な力を持つ男・ヤスオ(橋本じゅん)が現われる。3人は焼き尽くされた滅びの荒野を、ええかげんな芸と会話を繰り広げながら旅をする。彼らが目の当たりにした風景とは…。
出演
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堤真一
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戸田恵梨香
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橋本じゅん
スタッフ
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作北村想
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演出千葉哲也