多部未華子舞台初主演にして、読売演劇大賞杉村春子賞を受賞した2010年の伝説のステージ。野田秀樹の原作を松尾スズキが演出した話題作。
日本の西の果て、田園地帯。農家の娘・百子(多部未華子)は、「農業」という駅のベンチに座っている。農村の生活しか知らずに終わってしまうの…? そんな思いからふと電車に乗る百子。上京する電車賃を出してやった「毒草研究家」ヤマモト(山崎一)は、その後の百子を見つめ続ける。原宿にたむろする少女からボランティア少女へ、そしてなぜか農業高校で米を作る「農業少女」へ…。純粋な少女という「毒草」を百子の中に感じたヤマモトは、かなわぬ恋心を抱き続ける。「農業少女」はいつしか「不登校の少女たち」の代名詞となり、彼女たちを救済したヒーローとしてボランティア活動家ツツミ(吹越満)がもてはやされる。ツツミの正体が暴かれるとき、東京は百子に何を残すのか、そして百子を愛するヤマモトは…。欲望と妄想を肯定する都市の姿から、現代日本の深層を描く。
演目
- 「農業少女」
収録日・収録場所
- 2010年3月17日/東京 東京芸術劇場 シアターイースト
出演
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多部未華子
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山崎一
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江本純子
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吹越満
スタッフ
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作野田秀樹
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演出松尾スズキ