「世にも奇妙な物語」の演出で知られる落合正幸と、短編の名手・朱川湊人がつづる、3篇のノスタルジック・ホラー。
人気テレビシリーズ「世にも奇妙な物語」をこれまで最も多く演出、映画では『パラサイト・イヴ』『催眠』『感染』などを手がけ、昨年ついに『シャッター』でハリウッドデビューを果たしたジャパニーズホラーの第一人者・落合正幸。そして、短編の名手として知られ、恐怖に満ちた不可思議な事象を扱いながらも、なぜか温かさを感じさせる文章が人を惹きつける直木賞作家・朱川湊人。
ホラー&ヒューマンをテーマとしたオムニバスドラマを制作する上では、日本においてはこれ以上ない最強の組み合わせがWOWOWで実現。
さらに円谷プロ出身で特撮映画の第一人者・八木毅の力も得て誕生するWOWOW版「世にも奇妙な物語」は、驚異の映像と、成宮寛貴、入江甚儀、佐野史郎、原沙知絵、いしのようこ、余貴美子ら個性派出演陣の高度な融合で、視聴者を衝撃のノスタルジックホラーの世界へ誘う!
<ストーリー> ドラマW初の3篇オムニバス!
【フクロウ男】
何をやっても冴えない男・佐伯は、ある日「フクロウ男」という都市伝説を作ろうと、ネットの掲示板に噂を書き込み始めた。曰く、茶色のコートに白い手袋、サングラスをかけた男が、夜道で『ほう、ほう、ほう』と声をかけてくる。答えないと目玉をえぐりだされる…。狙い通りに噂が一人歩きし始めた頃、佐伯は、欲望を抑えきれず、フクロウ男を実在させるべく自らある行動に出た…
【アイスマン】
東京の学校に馴染めず田舎にやってきたカズキ。夏祭りの喧騒から少し外れたところに停まっていた奇怪なバスの中で「河童の氷漬け」なる不思議な見世物を見る。カズキは、そこで知り合った少女・ノンコと、お互いの寂しさからか、心を通わせた。やがて、二人はノンコの父だという大男に言いつけられ、「河童の氷漬け」を燃やすことになる。ノンコはその火を見ながら「私のこと、ずっと守ってくれる?」と聞いてきた。答えられなかったカズキは、その20数年後、また、あのバスを見かける…
【死者恋】
死者の絵を描き続ける画家、鼎凛子。普段はほとんど人前に現れない彼女が、ついに取材に応じるという。スクープへの期待を胸に凛子の家を訪れたフリーライターの久美子は、凛子が絵を描くきっかけとなった朔田公彦という自殺した画学生と、彼に激しく恋をしていた女性・しのぶの話を聞く。しのぶは、すでに死んでいた公彦を自分のものにしたいと願うあまりその兄と結婚、生まれた男の子を公彦そのものにしようとしたというのだが…