映画

写楽

写楽の研究家だったフランキー堺が温めていた企画を、巨匠・篠田正浩監督が映画化した時代劇。わずかの活動期間に多くの名作を残して消えた、幻の浮世絵師・写楽の正体は？

わずか1年弱の活動期間に、百数十点の作品を残して消えた謎の浮世絵師・東洲斎写楽。海外でも高い評価を受ける一方、現在も彼の正体については多くの謎が残されている。本作では、写楽研究家としても知られた堺が長年温めていた企画をもとに、写楽の正体を元歌舞伎役者の齋藤十郎兵衛とし、その俳優としての挫折から浮世絵師となって姿を消すまでの葛藤を描き出している。真田広之、岩下志麻など華やかなキャストが結集したが、堺自身も写楽を見いだした江戸出版界の名伯楽・蔦屋重三郎の役を熱演した。