映画

天国から来た男たち

フィリピンの刑務所で日本人たちが、混乱する現地事情に巻き込まれながら、自分の生きざまを見つけていくまでを描いた、エネルギッシュ・コメディ。監督は鬼才・三池崇史。

フィリピンに渡った日本人たちを取り上げた林洋司の同名実録小説が原作だが、これまでにも「中国の鳥人」などでアジアに接点が多かった三池監督は、追い詰められた人々の悲喜劇としてアプローチ。人気ロック歌手でもある吉川晃司、「GO」の山崎努ら、充実したキャストから好演を導いた。三池作品としてはトリッキーな趣向は少なめ（ただしフィリピンならではの銃撃戦場面は迫力）だが、タイトルにある“男たち”へのシンパシーに加え、大塚寧々からはセクシーさを引き出すなど、やはり野心的。特別出演陣も豪華だ。