映画

座頭市 [1989年版]

１９９７年に他界した勝新太郎が１９８９年、最大の当たり役である人気ヒーロー、座頭市を最後に演じた話題作。勝新自身が製作・監督・脚本・主演の４役をこなした痛快編！

数ある見せ場の中でも、市がたったひとりで数十人の敵を電光石火の早業で斬りまくるクライマックスは圧巻。また、ある宿場町で、対立する一家の抗争に巻き込まれるというストーリーはどこか黒澤明の「用心棒」を思わせるが、《座頭市》シリーズに三船敏郎も出演した「座頭市と用心棒」があることを知る時代劇ファンは思わずニヤリ。また、おなじみの丁半賭博の場面、第1作にもあった市がへっぴり腰で丸木橋を渡るシーンの再現など、まさにシリーズ集大成にふさわしい名場面揃い。共演は緒形拳、樋口可南子ら豪華布陣。