映画

3－4X10月

北野武監督が俳優ビートたけしとして出演も兼任した第２作。ガソリンスタンドの青年店員がたどっていく悪夢のような日々を描写。北野監督が当時の映画界を騒がせた衝撃作。

主演を兼任した監督デビュー作「その男、凶暴につき」で早くも才気煥発を示した北野監督の第2作。タイトルは野球のスコア（9回裏に3対4で終わったサヨナラ試合）だが、北野監督の美学を反映したかのよう。ガソリンスタンドで働く青年がヤクザに因縁をつけられたことから始まる、果てしない悪夢。それはブラックユーモアなのか、青年の内に秘めた狂気の所産か……。シュールな物語の中にディープな“北野ワールド”が現出。キネマ旬報日本映画ベスト・テン第7位など、高い評価を獲得。新人時代の豊川悦司も出演。