映画

イル・ポスティーノ

ナポリ沖の小島へ亡命した詩人と、彼のもとへ手紙を運ぶ島で唯一の郵便配達人の心温まる交流を描写。第６８回アカデミー賞で５部門にノミネートされ、ドラマ作曲賞を受賞。

実在の詩人パブロ・ネルーダに材を取った物語。心臓病を抱えながら本作の撮影に臨み、純真素朴な郵便配達人（ポスティーノ）を好演したM・トロイージだが、撮影直後にわずか41歳で夭折。候補になったアカデミー賞の主演男優賞は逃したが、世界中に深い感銘を与えた。また、詩人役に扮した「ニュー・シネマ・パラダイス」のP・ノワレの存在感ある演技も心に残る。公開当時、アメリカでは本作に心打たれたというジュリア・ロバーツ、マドンナらが、サントラ盤用にネルーダの詩の朗読に参加したのも話題になった。