映画

マークスの山

高村薫が第１０９回直木賞に輝いたベストセラー小説を崔洋一監督＆豪華共演陣が映画化。住宅街での殺人事件が、政界や実業界のエリートたちを震撼させる事態に？

1993年発表の「月はどっちに出ている」で各映画賞を総なめにした崔監督が、その勢いを借りてヒット小説を映画化し、大きく注目を集めた社会派ミステリー。大都会・東京から山梨県の山岳地帯まで多彩な舞台で、謎に満ちた群像劇が展開。崔監督らしいテンションの高い演出は圧倒的で、中井貴一、名取裕子ら人気俳優陣がそれまで見せなかったような熱演を披露。中でも当時まだ若手だった萩原聖人が、脅迫者“マークス”の役をエキセントリックに演じたのが印象的。共演陣の多くが後に活躍しているのも要チェックだ。