28日に行われた準決勝、ヨーロッパのフットボール界における2大大国による注目の一戦は、イタリア代表が2‐1でドイツ代表を下し、3大会振りの決勝進出を果たした。
この試合でイタリア代表の全得点を叩きだしたFWバロテッリは、体を張ったプレーで攻守に渡り献身的に尽くすなど、ゴールだけでなくチームプレーでも重要な役割を果たした。2点目を決めた直後にユニフォームを脱いでイエローカードを受けた場面を除き、破天荒のイメージからはかけ離れた成熟した姿を披露したバロテッリは、アシストを送ってくれたチームメイトにもお礼を述べた。
「1点目はカッサーノからの最高のクロスのおかげだ。簡単に頭で叩き込むだけだったよ。2点目もモントリーヴォからの素晴らしいロングパスのおかげだ。普段ならファーポストを狙うんだけど、あの場面ではニアポストを目掛けてシュートを放った。自分はいつでもアグレッシブにプレーし、ゴールを決めたいと思っている。ここまでは少し運が足りなかったが、今日はしっかりとシュートを決められた」
バロテッリはまた、フットボール選手としての覚醒をも予感させるこの日の活躍について、自分なりの解釈を示した。
「これが自分のキャリアにおけるターニングポイントとなるかは分からないが、ここまでの人生で最も重要な試合となったことは間違いない。とはいえ、スペイン戦ではさらに美しい夜を迎えられることを期待している」
この日の2ゴールにより今大会の得点ランキングで首位タイに立ったバロテッリは、幼少期から自身を育ててくれた養父母への深い感謝を表す一方、単独得点王よりも優勝を欲した。
「今日の2ゴールは、高齢にも係らずスタジアムに駆けつけてくれた母親に捧げたい。決勝では父親が応援に来てくれるので、またゴールを挙げるつもりでいる。とはいえ、最も重要なのは自分のゴールではなくチームの勝利だ」
Photo:Getty Images