現在の演劇界を担う長塚圭史が10年ぶりに古田新太とタッグを組んだ。多部未華子、りょう、吉田鋼太郎ら豪華俳優陣と近未来?かもしれない日本の危うい家族の物語を描く。
10年ぶりに長塚とタッグを組んだ古田の、「長塚圭史の描く“嫌な家族の話”が見たい」というひと声からスタートしたという今作。長塚は「すでに日本の安全神話は崩壊しているのではないか。また家族というものもすでに幻想と化しているのではないか」という視点から、近い将来日本で起こるかもしれない“日常風景”を紡いでいく。どんな過酷な状況に置かれても生き抜いていく人間のしたたかさと滑稽さ。そこにほのかな希望が見えてくるはずだ。【ストーリー】
灰色の空に、雲が流れていく。大きな窓から大海原が見渡せる海辺の一軒家。この家に、ある日東京からハルキ(古田新太)と彼の娘、イラ(多部未華子)がやって来る。そこには、ハルキの兄、リュウゾウ(吉田鋼太郎)を中心に、一家が暮らしている。トム(中山祐一朗)は、海に潜り魚介類を捕らえてきて、一家のために手料理を作る。ローラ(りょう)はリュウゾウの年老いた父親の介護をしている。また、双子を出産したばかりのユキ(石橋けい)とその夫、タクト(葉山奨之)も同居中だ。ハルキとイラの訪問により、この一見平和な世界の何かが”おかしい”ことが分かってくる。食卓に並ぶ料理を頑として食べないタクト、常に金属バットを持ち歩き、イラを監視するハルキ…。
混沌のなかを漂う家族、彼らがおさない双子に見たものとは…。
収録日・収録場所
- 2015年12月16日/東京 パルコ劇場
出演
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古田新太
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多部未華子
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りょう
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石橋けい
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葉山奨之
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中山祐一朗
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吉田鋼太郎
スタッフ
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作・演出長塚圭史